愛犬が10歳を超えると、今までと違って動きが鈍くなったり、食欲が落ちたりといった変化が見られることがあります。
そんな変化を目の当たりにすると、「もしかしてこのまま亡くなってしまうのでは？」という不安に襲われることもあるでしょう。
しかし、シニア犬が亡くなりやすい時期や前兆を知ることで、心の準備ができるだけでなく、事前に適切なケアを行うことで健康寿命を伸ばすことも可能です。ここでは、シニア犬が亡くなりやすい時期やサイン、飼い主ができることについて詳しく解説します。
シニア犬が亡くなりやすい時期とは？
犬が亡くなりやすい時期には、気候や環境の変化が大きく影響すると言われています。特に、気温の変化が激しい季節や、免疫力が低下しやすい時期には注意が必要です。
春と秋は寒暖差が激しく、特にシニア犬にとって体温調節が難しくなるため、亡くなるリスクが高くなります。春は花粉や湿度の変化、秋は気温の急激な低下が体調を崩す原因になりやすいです。
夏の猛暑もシニア犬にとっては厳しい季節です。暑さにより体力を消耗し、熱中症のリスクも高まります。特に心臓や呼吸器に問題がある犬は、暑さが負担となるため注意が必要です。
冬は寒さによって血流が悪くなり、関節炎の悪化や心臓への負担が増します。特に寒冷地では気温の低下により、老犬の体温維持が難しくなり、体力が著しく低下することがあります。
また、統計データによると、シニア犬の死亡率が高い月は 11月 であるとの報告があります。
台湾の調査では、11月に犬の死亡が最も多いことが示されています。また、台北市の研究では、心血管疾患による死亡が 春（3〜5月） に最も多く、次いで夏に多いと報告されています。日本でも同様に、季節の変わり目である春や秋、特に11月は体調を崩しやすいため注意が必要です。
これらの時期には、気温管理を徹底し、愛犬の体調をこまめにチェックすることが重要です。
ペットが亡くなる時期のデータ
研究では、ペットが夏と冬に死亡する可能性が高いと示唆され、夏（6月、7月、8月）は熱中症が原因でリスクが高く、冬（12月、1月、2月）は低体温症が原因でリスクが高いと考えられているようです。
公開されているデータでは米国と英国があります。
米国: 公式な季節ごとのペット死亡率データは見つかりませんでしたが、熱中症による死亡は夏に多く報告されています（The U.S. States with the Most Heat-Related Pet Deaths）。また、低体温症は冬にリスクが高まると考えられます（Hypothermia in Pets）。
英国: 同様に、季節ごとのデータは限定的ですが、夏の熱中症と冬の低体温症が死亡の主要な原因と考えられます。
日本ではデータはあまりなく推測と関連要因から夏の期間（6月から8月）は熱中症が問題となり、冬の期間（12月から2月）は低体温症のリスクが高まると推測されます。特に、屋外で過ごすペットや高齢ペットはこれらの季節に注意が必要です。
私は長きに渡りペットのコンテンツやペット葬儀の広告運用をしていました。
ニーズが高まるのは11月から2月です。 夏場はさほど高くはなりませんので、気をつけるのは冬場の11月から2月と考えています。
亡くなる前に見られるサイン
亡くなる前のサインを知ることで、最期の時間を穏やかに過ごす準備ができます。
食欲が低下し、体重が減少するのはよく見られる兆候です。老衰が進むと、消化機能が衰え、食事量が少なくなります。無理に食べさせるのではなく、消化しやすく、食べやすいものを工夫して与えることが大切です。
また、活動量が減り、寝ている時間が増えるのも特徴的です。呼びかけへの反応が鈍くなり、好きだったおもちゃや散歩への興味を示さなくなった場合、体力が大きく落ちている可能性があります。
呼吸が浅くなったり、不規則になることもあります。これは体が酸素を取り込む力を失っているサインであり、体温の低下とともに最期が近づいている兆候の一つです。ブランケットなどで体を温め、穏やかに過ごせるようにしましょう。
亡くなることを防ぐためにできること
愛犬の寿命を延ばし、元気に過ごせる時間を増やすためには、飼い主のケアがとても重要です。
シニア期に入ったら、半年に一度の健康診断を受けることで病気の早期発見・治療が可能になります。特に心臓病や腎不全は早期対策が重要です。
食事の工夫も欠かせません。高タンパク・低脂肪の消化しやすい食事を心がけ、水分を多めに摂ることで腎臓の負担を軽減できます。また、適度な運動とマッサージを取り入れることで、血行を促進し健康維持に役立ちます。
亡くなった時に備えて
もし愛犬が亡くなった場合、冷静に対応するのは難しいですが、事前に知っておくことで落ち着いて見送ることができます。
亡くなった直後は、体をきれいに拭き、落ち着いた場所に安置し、お腹のあたりに保冷剤を置いて遺体の腐敗を防ぐことが大切です。その後、霊園やペット火葬業者を探し、手続きを進めることになります。
ペットロスに悩まされる方も多いため、愛犬との思い出を振り返る時間を大切にし、無理に感情を押し殺さないようにしましょう。
まとめ 〜愛犬の最期を後悔しないために〜
愛犬が亡くなりやすい時期や前兆を知ることで、心の準備をするだけでなく、適切なケアで寿命を延ばすことも可能です。最期の時間を大切にし、愛犬が穏やかに旅立てるよう、できる限りの準備をしておきましょう。
