小型犬は長生きする傾向があるため、「7歳になったら急に老犬」と区切るのは実際の変化に合わないことがあります。犬のシニア期は、年齢だけでなく犬種、体格、健康状態、これまでの暮らしによって異なります。暦の年齢を目安にしながら、愛犬の変化を早く見つけることが大切です。
シニア期は一律の年齢ではない
AAHAはシニア期を「予測される寿命の最後の25%」と定義し、犬種や大きさによって開始時期が異なるとしています。そのため、小型犬でも7歳を健康管理の見直し時期として使い、実際のシニア判定はかかりつけ医と相談するのが現実的です。
「年を取ったから仕方ない」と決めつけず、変化が病気の初期サインではないかを確認しましょう。
7歳前後から意識したい変化
- 体重が増えやすい、または少しずつ減る
- 散歩の速度や距離が変わる
- 段差や滑る床をためらう
- 口臭や歯石が目立つ
- 眠る時間や生活リズムが変わる
この時期から、体重だけでなく筋肉量、歯、関節、心臓、目、耳も定期的に確認します。
10歳前後で増えやすい変化
個体差はありますが、白髪、筋肉の低下、感覚の衰え、慢性疾患などが見つかりやすくなります。水を飲む量、尿の回数、食欲、便、咳、呼吸、夜の行動の変化を記録してください。
AAHAはシニア犬に少なくとも年2回の診察と、必要に応じた血液検査などを勧めています。半年ごとの診察なら、飼い主が気づきにくいゆっくりした変化も比較しやすくなります。
年齢別に見直したい生活環境
7〜9歳ごろ
体重と筋肉を測り、滑り止めや低い段差を準備します。食事は年齢表示だけで替えず、運動量と体型に合わせてカロリーを調整します。
10〜12歳ごろ
寝床までの動線、夜間照明、食器の高さ、室温を見直します。散歩は無理に距離を伸ばさず、短時間でも匂いを嗅ぐ楽しみを残します。
13歳以降
食べる、飲む、排泄する、立つ、眠るという日常動作を毎日観察します。できないことを増やさない工夫と同時に、痛みや病気を見逃さないことが重要です。
すぐ相談したい変化
- 急に立てない、ふらつく、けいれんする
- 呼吸が苦しそう、安静時にも咳が続く
- 食べない、水も飲めない
- 急な体重減少、嘔吐や下痢が続く
- 強い痛み、落ち着けない、夜通し歩き続ける
年齢を理由に様子を見続けず、いつから、どの程度変わったかを動画やメモで伝えましょう。
認知面の変化については、シニア犬の認知症サインも確認してください。
