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ペット火葬の棺に入れて良いもの・ダメなもの一覧

ペット火葬の棺に入れて良いもの・ダメなもの一覧

「最期に、あの子が大好きだったおもちゃを持たせてあげたい」
「いつも着ていたお洋服を一緒に燃やしてあげたい」

大切な家族であるペットとのお別れを前に、そんな想いを抱くのはとても自然なことですよね。少しでも寂しくないように、少しでも安心して旅立てるように……その愛情は、きっとあの子にも届いています。

けれど、実は棺に入れるものによっては、大切な遺骨が黒く変色してしまったり、有害なガスが発生してしまったりすることがあるのをご存じですか?

この記事では、ペット火葬の現場で実際に使われている「入れて良いもの」と「入れてはいけないもの」のルールを、わかりやすく一覧にまとめました。あの子のお骨をきれいな状態で残してあげるために、ぜひ最後までお読みください。

目次

棺に入れて良いもの・ダメなもの【早わかり一覧表】

まずは全体像をひと目でご確認いただける一覧表をご用意しました。迷ったときは、この表を参考にしてみてくださいね。

分類具体的な品目理由・注意点
⭕ 入れてOK季節の生花、少量のフード・おやつ、写真(数枚)、手紙体積が小さく燃えやすいため、遺骨への影響がほとんどありません。ただし「少量」が大切。大量に入れると灰がお骨を覆い隠してしまうことがあります。
🔺 条件つきOK果物、飲み物、缶詰・パウチの中身、薄い書籍(2〜3冊)水分が多いものは炉内で水蒸気爆発を起こす危険が。果物は細かく刻み、飲み物は紙コップに少量移し替えて。容器(缶・瓶・パウチ)ごとは絶対NGです。
❌ ダメ(化学的リスク)プラスチック製品、ゴムのおもちゃ、化学繊維の洋服・ベッド・毛布完全に燃えずにドロドロに溶け、お骨に真っ黒にこびりつきます。ダイオキシンなどの有害ガスも発生し、炉の設備も傷めます。
❌ ダメ(物理的リスク)金属製品(首輪の金具・硬貨)、ガラス製品(ビーズ・時計)、陶器高温で溶けてお骨にくっついたり、お骨をガラス化させます。炉内の耐火レンガも損傷し、設備の寿命を大きく縮めます。
❌ ダメ(燃焼を阻害)分厚い書籍・アルバム、大型の毛布・タオルケット、大量の布製品炉の中で断熱材のように働き、火や酸素が届かなくなります。不完全燃焼でお骨全体が黒く汚れ、火葬時間も大幅に延びてしまいます。

入れて良いもの── 安心して棺に納められる副葬品

火葬業界で広く認められている副葬品の基本は「お花・食べ物・お手紙」の3つです。この3つは、適切な量を守れば、お骨にほとんど影響を与えることなく安全に灰になります。

生花(季節のお花)

色とりどりのお花で遺体を包んであげることは、多くの火葬施設で推奨されている最もポピュラーな副葬品です。季節の生花を手向けて、あの子の旅立ちを美しく送り出してあげましょう。

💡 ワンポイント:色の濃いお花を大量に入れると、灰がお骨を覆ってしまうことがあります。適量を心がけてくださいね。また「造花」は化学繊維やプラスチック・金属ワイヤーでできているため、生花とは別物。入れることはできません。

食べ物(ドライフード・おやつ)

生前に大好きだったドライフードやおやつを、ひと握り程度であれば複数種類入れてあげることができます。「天国でもおいしく食べてね」という想いを込めて、紙皿や紙コップに取り分けて納めてあげましょう。

💡 ワンポイント:アルミパウチやビニールの包装は、溶けてお骨を汚す原因になります。必ず包装から出して、紙の容器に移し替えてください。

手紙・写真

紙でできた手紙や写真は、体積も小さく燃えやすいため、ほぼすべての民間施設で受け入れてもらえます。感謝の気持ちや「ありがとう」の言葉を綴った手紙は、究極の心の副葬品ですよね。

💡 ワンポイント:写真は、ペット単独のお気に入りショットを3枚程度に厳選するのがおすすめです。なお、「生きている人が写っている写真を入れると、あの世に連れて行かれる」という言い伝えを気にされる方もいらっしゃいます。写っている方全員の了解を得ておくと安心です。

条件つきで入れられるもの── ひと手間で安全に

「あの子が大好きだったリンゴを持たせてあげたい」「いつも飲んでいたミルクを一緒に」……そんなご要望にも、ちょっとした工夫で応えることができます。

果物:必ず細かく切って

リンゴやメロンなどの果物を丸ごと入れてしまうと、大変危険です。炉内が800度以上になると、果物の中の水分が一気に水蒸気に変わり、体積がおよそ1700倍に膨張します。果皮が圧力鍋のフタのような役割をしてしまい、「水蒸気爆発」が起きる可能性があるのです。

この爆発は、小さな動物の繊細なお骨を吹き飛ばしてしまうほどの威力があります。どうしても果物を供えたい場合は、必ず細かく刻んで密閉状態を壊し、紙コップなどに少量だけ納めるようにしてください。

飲み物: 紙コップに少量を移し替えて

お酒やジュースなどを缶や瓶のまま入れてしまうと、炉内で破裂して大変危険です。紙コップに少量だけ移し替えれば、安全に納めることができます。

書籍: 薄いものを2〜3冊まで

生前よく遊んでいた薄い絵本など、2〜3冊程度であれば納めることが可能です。分厚い本は炉の中で「断熱材」のように働いてしまい、不完全燃焼の原因になりますので避けましょう。

入れてはダメなもの── お骨を守るために知っておきたいこと

「どうしてあの子のお気に入りのおもちゃを入れてあげられないの?」と、悲しく感じる方もいらっしゃると思います。でも、これらを入れないことこそが、大切なお骨をきれいに守ってあげる行為なのです。

プラスチック・ゴム・化学繊維がダメな理由

ペットの火葬炉は、遺骨を傷つけないよう人間の火葬炉よりも火力を抑えて運転されています。そのため、プラスチックやゴムは完全には燃えきらず、ドロドロに溶けてタール状になります。

溶けた化学物質は、お骨の細かな隙間に入り込んで真っ黒にこびりつき、冷えると固まってしまいます。一度こうなると、もう元には戻せません。さらに、ダイオキシンなどの猛毒ガスが発生して大気を汚染し、炉の排気設備も激しく傷めてしまいます。

💡 ワンポイント:「最期にこの服だけは着せてあげたい」という場合は、ボタンやジッパーなどの金具をすべてハサミで切り取り、薄手の綿100%素材1〜2枚だけに限定すれば、相談に応じてくれる施設もあります。

金属・ガラス・陶器がダメな理由

首輪の金具や硬貨、ガラスビーズ、陶器の器などは、高温で溶けてお骨にべったりとくっつきます。特にガラスは要注意で、溶けたガラスがお骨の表面をコーティングしてしまう「ガラス化」という現象を引き起こします。

ガラス化したお骨は、不自然に鋭く割れて手を切る危険もあり、お骨本来の姿が決定的に失われてしまいます。愛用の首輪を入れたい場合は、金具部分を外して布の部分だけにするなどの工夫が必要です。

分厚い本・大量の布がダメな理由

「いつも寝ていた毛布と一緒に送ってあげたい」というお気持ちはとてもよくわかります。しかし、厚い紙や重なった布は、炉の中で優秀な「断熱材」になってしまいます。

火や酸素が遺体に届かなくなり、深刻な不完全燃焼が起きます。その結果、大量のすす(煤)がお骨全体を黒く汚してしまうだけでなく、火葬時間も数十分〜数時間単位で延びてしまうのです。

火葬後のお骨に色がついている?:心配しなくて大丈夫です

収骨の際、お骨に赤やピンク、緑、黒などの色がついていて驚かれる方は少なくありません。「何か悪いものを入れてしまったのでは……」「病気のせい?」と不安に思われるかもしれませんが、ほとんどの場合、自然な化学反応の結果であり、心配はいりません。

主な原因
赤・ピンク火葬炉の金属部品(鉄など)が高温で酸化し、その微粒子がお骨に付着したもの。「お花の色が移った」という説もありますが、1000度近い炎で天然色素が残る可能性は低いと考えられています。
緑・青緑胆のうに含まれる胆汁色素(ビリルビンなど)が高温で変化し、周囲の肋骨や背骨を染めたもの。個体の体質による自然現象です。銅などの金属部品の混入が原因の場合もあります。
黒(炭化)頭蓋骨の内部など、火や酸素が届きにくい部位に炭素(煤)が残ったもの。また、生前に長期投与された薬剤の成分が燃え残るケースもあります。
透明・ガラス質ガラス製品を入れてしまった場合に起こる現象。溶けたガラスがお骨のカルシウムと融合し、表面を分厚くコーティングしてしまいます。

こうした変色は、化学的・生物学的にごく自然に起こるものです。決して不吉な兆候ではありませんので、どうか安心してくださいね。

入れられないものへの想い: 代わりにできること

棺に入れられないからといって、あの子の愛用品をお別れの場から完全に排除する必要はありません。実は、火葬炉に入れる以外にも、想いを届ける方法はたくさんあるのです。

お別れの式で祭壇に飾る

多くの民間施設では、火葬炉の扉が閉まるまでの間、愛用のベッドやおもちゃ、お洋服を遺体のそばに並べてあげることができます。いつも寝ていた毛布の上に寝かせて、大好きなおもちゃで囲んであげましょう。

そして、その美しい最期の姿をスマートフォンで写真に残しておくこともおすすめです。「一緒に燃やせなかったけれど、最後まで愛用品に囲まれていた」という事実が、心の支えになります。

燃えないものは「写真にして」棺に入れる

どうしても「棺の中に入れてあげたい」という想いが強い場合、とても良い方法があります。それは、愛用品をカメラで撮影し、プリントした写真として棺に納めるという方法です。

プラスチックや金属による物理的な問題をすべて回避しながら、「あの子の大好きだったものを持たせてあげた」という心理的な満足感を得ることができる、とても優れた方法ですよね。

手元供養・納骨堂で愛用品と一緒に

お骨を自宅に持ち帰って供養する「手元供養」を選ぶ場合、リビングのメモリアルコーナーに骨壺とともにお気に入りの首輪やおもちゃを飾って、毎日供養してあげることができます。

また、納骨堂のある施設では、壇内にお気に入りのおもちゃや写真を一緒に安置できるところもあります。燃やして失ってしまうよりも、手元に残して触れられる状態にしておく方が、長い目で見たとき心の癒しにつながることも多いのです。

公営斎場と民間施設で、ルールはどう違う?

副葬品のルールは、施設によって大きく異なります。大きく分けると「公営斎場」と「民間ペット霊園」の2つのタイプがあり、それぞれ考え方が違います。

公営斎場(例:横浜市 戸塚斎場)民間ペット霊園
副葬品原則すべて禁止。化学繊維の布も使用不可。生花・少量の食べ物・写真・手紙などはOK。おもちゃ・洋服・ベッドはNG。
火葬方式個別火葬(お骨返却あり)と合同火葬(お骨返却なし)の2種類。個別立会い火葬が基本。お別れの式〜収骨まで立ち会い可能。
料金目安3,000円〜25,000円(体重による従量制)17,000円〜(体格とサービス内容によるパッケージ料金)
特徴低コストで利用可能。効率と安全性を最優先。グリーフケア重視。熟練スタッフが火力を微調整しながら対応。

公営施設は、すべての市民に安価で安全なサービスを提供することを使命としているため、炉のトラブルを防ぐ観点から副葬品を一律に禁止しています。一方、民間施設は専任の火葬技術者がつきっきりで火力を調整できるため、安全な範囲内で柔軟に対応してくれるのが特徴です。

どちらが良い・悪いではなく、ご家族の状況や想いに合った施設を選ぶことが大切ですね。

さいごに:本当の愛情とは、お骨をきれいに残してあげること

悲しみの中にいるとき、「あの子にできることは何でもしてあげたい」と思うのは当然のことです。でも、あらゆるものを無秩序に棺に入れることだけが、弔いの形ではありません。

火葬炉の物理的な限界を正しく理解し、お骨を最も純粋できれいな状態で未来に残してあげること。それこそが、生涯をともにした大切な家族への、最後の愛情と責任の形なのだと思います。

あの子との時間は、物が燃えるかどうかに関わらず、あなたの心の中にずっと生き続けています。どうか、安心してお見送りをしてあげてください。

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この記事を書いた人

横浜のAI・マーケティング支援会社の株式会社ハマ企画です。
わからない方・知りたい方が解決できるコンテンツマーケティングを行っています。
私もペットと暮らし、旅立たせた経験があります。
ペット火葬をやっている業者さんもよく存じ上げています。飼い主と業者両方の視点から皆さんに役立つコンテンツを広めます。

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